「彼らを撮影していると、ふと幼い頃の自分かのような錯覚が起こることがある。それは、まるで僕自身がふたたび人生を生き直しているさまを間近で眺めているような不思議な感覚だった。」――『ハルとミナ Haru and Mina』は、2人の子どもたちが生まれてから写真を撮り続ける濱田英明による日本で初めての写真集です。ここには、何でもない日々を生きる、ありのままの彼らの姿が収められています。「ここに写っているのは、彼らであり、僕であり、“あなた"なのかもしれない。」という濱田の言葉のとおり、愛らしく微笑ましい兄弟の姿は、誰もがもつ幼少期の記憶や経験を思い起こさせてくれる“記憶の記録"です。「写真は未来への贈り物」と語る濱田が2009年から撮り続けた「Haru and Mina」シリーズの集大成。